株式会社古川で働く人の哲学とリアルに迫るインタビュー連載『F MEETING ROOM』
第6回のゲストは、ライフサポートグループの大谷愛竜さんです。
アクアクララ事業部でのウォーターサーバー配送・営業を経て、今年4月からガスのお客様を担当する部署へ異動したばかりの大谷さん。まだ手探りの新しいフィールドで、何を感じ、何を大切にしているのか。安藤良平が話を聞きました。
はじめに
今回、初めて向き合ってお話しさせていただいたのが、ライフサポートグループの大谷愛竜さんです。実は大谷さんと僕がこうしてきちんと言葉を交わすのは、この日がほぼ初めてでした。
事前にプロフィールを拝見して、まず驚いたのはそのバイタリティ。学生時代は野球でセカンド・ショートを守り、社会人になってからは1日200件電話をかけるようなテレアポの現場も経験している。そして今年の4月から、アクアクララ事業部での配送・営業の仕事を離れ、ガスのお客様を担当する新しい部署へ異動したばかりだと聞きました。
僕自身も、湘南ベルマーレから名古屋オーシャンズへ、そしてまた湘南ベルマーレへと、環境を変えながらプレーを続けてきました。新しい場所に立つときの高揚感と、その裏にある不安の両方を知っているつもりです。だからこそ、今まさにその渦中にいる大谷さんの、飾らない言葉を聞いてみたいと思っていました。
登場人物プロフィール
GUEST
大谷 愛竜(おおたに あいる)
株式会社古川 ライフサポートグループ
2023年入社、入社4年目。学生時代は野球部でセカンド・ショートを守った"守りの人"。入社後はアクアクララ事業部でウォーターサーバーの配送・営業を担当(小田原工場、大和営業所)。2026年4月よりライフサポートグループへ異動し、ガスのお客様を担当する。趣味はスノーボードとプロ野球観戦(中日ドラゴンズファン)。
INTERVIEWER
安藤 良平(あんどう りょうへい)
ブランドアンバサダー / プロフットサル選手
現役プロフットサル選手。Fリーグの名門・名古屋オーシャンズで数々のタイトル獲得に貢献し、日本代表としても活躍。今季、古巣・湘南ベルマーレに復帰。トップアスリートとして勝負の世界で得た知見を、ビジネスにおける"勝ちの探求"へと繋げ、企業のブランド価値向上に貢献する。
第1章:野球で鍛えた「守りの人」が、営業の世界へ
安藤
本日はよろしくお願いします。まずは自己紹介からお願いできますか。
大谷
大谷と申します。30歳で、今年31歳になります。古川は今4年目になりまして、入社当初はアクアクララのウォーターサーバーの配送や営業を担当していました。最初は小田原の工場に出勤して、そこから1年から1年半くらいは大和営業所で勤務していました。この4月から本社に来て、今は本社勤務でライフサポートのお客様を中心に担当させてもらっています。
安藤
スポーツがお好きだと伺いました。スノーボードもされるんですか?
大谷
やります。毎年、決まったメンバーで泊まりで行っていますね。あとはサッカーも好きで、ワールドカップの日本戦は欠かさず見ています。もともとは野球一筋で、学生時代はセカンドやショートを守っていました。今は草野球もやっていないんですが、プロ野球はよく見ていて、中日ドラゴンズのファンなんです。横浜スタジアムや名古屋ドームまで観戦しに行ったこともあります。
安藤
セカンドやショートは、守備が一番重要と言われるポジションですよね。
大谷
そうですね。守備が重要なポジションだと、みんなから言われます(笑)。
第2章:「0を1にする」営業から、託されたものを守る仕事へ
安藤
アクアクララ事業部では成果を認められての異動だったと伺いました。この4月に本社へ異動になったときは、どんな気持ちで迎えられたんですか?
大谷
最初に聞いたときは、正直まったく予想していなかったので、驚いた気持ちが強かったです。アクアクララ事業部にいたときは、自分で言うのもあれですけど多少の成果は出せていて、そこにやりがいも感じていました。今こっちに来て2、3ヶ月ですが、覚えることがたくさんあって大変な部分はあります。ただ、その分だけ自分が成長できているという感覚もあるので、そこはやりがいを持って仕事できているかなと思います。
安藤
配送や新規開拓の仕事から、営業らしい営業へ。役割そのものも変わった実感がありますか?
大谷
それでいうと、今のガスの仕事は、もともとあるものが壊れてしまったから交換してほしい、という形で話がくることが多いんです。でもウォーターサーバーを売るのは、置いていないところに新しく置いてくださいという提案なので、そもそもの入り口が違うんですよね。お客様をその気にさせるという意味で、心理的なアプローチの仕方がまったく別物だと感じています。そこはアクアクララ時代の"0を1にする"営業で培われた部分もあるとは思うんですが、今はまず、既にあるものにどう向き合うかを一から覚えている段階です。
安藤
大和営業所での経験は、今の仕事にどうつながっていますか?
大谷
大和営業所にいたときは、自分で配送や営業をするだけでなく、他のメンバーに「こういうことをやろうよ」と提案することも多かったんです。おかげで、1人の営業というより、物事を少し広く、客観的に見られるようになった気がしています。それが今のガスの営業でも、視野を広く持つことにつながっているのかなと思いますね。
第3章:1日200件のテレアポが教えてくれた「苦労はチャンスだ」という感覚
安藤
古川に入ってから、あるいはそれ以前でも構いません。印象に残っている成功や苦労のエピソードがあれば教えてください。
大谷
正直、自分の中でこれといった大きな苦労はあまりないんです。古川は、こういうことをやりたいという意見をすごく取り入れてくれる会社なので、苦労というよりは「こうしたらもっと良くなるんじゃないか」というところをどんどん前向きにやらせてもらえている感覚があります。
安藤
その"苦労と思わない感覚"は、どこから来ているんでしょうか。
大谷
実は古川に入る前、新規営業100%のテレアポの会社にいたことがあって。アポが取れないと1日200件くらい電話をかけて、ガチャ切りされることもいっぱいあるような環境でした。おそらく、その経験があるからだと思います。今の仕事で例えば「あの店に飛び込みで営業に行ってこい」と言われても、正直あまりハードルを感じないんです。逆に、他の人が苦労だと思うことが、自分にとってはチャンスに見えるというか。周りから「大変でしょう」と言われるということは、他の人はあまりやっていないことなんだろうな、という考え方になっていきました。
安藤
その経験が、今の営業スタイルや仕事への向き合い方に、そのままつながっているわけですね。
大谷
そうですね。今新しい部署に来て、これからも苦労することは多いと思うんですが、それも将来の成功に向けた苦労だと捉えれば、自分の中で消化できる部分があるのかなと思っています。
安藤
なるほど。大谷さんは、そもそも"苦労"を苦労だと思わないタイプなのかもしれないですね。
大谷
そうかもしれないです(笑)。大変だったこと自体はあるはずなんですけど、それより先に「次どうするか」を考えちゃうタイプなんだと思います。
第4章:「多くの意見を出せること」を、どうチームの力に変えるか
安藤
事前に伺ったプロフィールで、大谷さんの強みは「多くの意見を出せること」とありました。新しい部署の中で、その強みをどう生かしていきたいですか。
大谷
上司の方からも、若い人間の意見が大事だとよく言ってもらえるんです。経験を積んだ上の方たちは、どうしてもこれまでのやり方に考え方が固まってしまう部分がある。だからこそ、自分たちのような経験が浅い人間の方が、新しい意見を出しやすいんだと。そういう環境を作ってくれているので、自分自身も意見を出しやすいと感じています。そこは今までと変えず、思ったことは口に出して、意見を出し続けていきたいと思っています。
安藤
今は10人以上のメンバーがいるチームだと伺いました。1人で意見を出すのと、大人数のチームを動かすのとでは、また違う難しさがありそうです。
大谷
正直、そこはまだうまくできていないと思います。自分1人が動いても、みんなが同じように動いてくれるわけではないので。ただ、今こうして色々な方から教えてもらったり、意見を言ってもらったりする立場だからこそ、自分に対してどんな言い方をしてくれているか、この人にはこう伝えているか、というところを考えながら仕事ができると、将来自分がそういう立場になったときに生きてくる気がしています。
安藤
個人の成績と、チーム全体の成果。このバランスの話は、スポーツの世界にも通じるところがあります。1人だけ結果を出しても、チームとして勝てなければ意味がない。むしろチームで掴んだ勝利の方が、地域やスポンサーを巻き込んでいる分、大きな価値を持つんです。
大谷
まさにそうだと思います。会社の中にも、自分の売上さえ立っていればいい、という考え方はどうしても出てきてしまう。でも部署として大きな成果を目指すなら、みんなで同じ方向を向いてやらないといけない。そこは本当に難しいところだと感じています。
安藤
意見を尊重してくれる社風は素晴らしい一方で、大谷さんが声を上げると周りが「それでいこう」と乗っかるだけになってしまって、本当の意味でのディスカッションが生まれにくくなる、なんてこともあるかもしれませんね。
大谷
確かに、そうかもしれません。まだ自分が意見を出すことに必死で、そこまで考えられていないんですが……言われてみると、大事な視点だと思います。
第5章:「困った時に頼ってもらえる人」になるために
安藤
将来の夢として「困った時に頼ってもらえるような人になりたい」と伺いました。それはどんな経験から生まれた思いですか。
大谷
アクアクララ事業部にいたときも、今ガスのお客様と接していても感じることなんですが、お客様の口から会社の先輩の名前がすごく出てくるんです。「この方にお世話になった」「あの人は元気にしていますか」って。お客様からすれば、この人に頼めば何とかしてくれる、と思ってもらえているから名前が出てくるんだと思います。それってすごく信頼につながっていることだと思うので、自分も1人でも多くのお客様に、そうやって名前を出してもらえるような人になりたいですね。まずは今の仕事をしっかり覚えることから、だと思っています。
安藤
そのプロフェッショナルになっていくために、明日から大切にしたい姿勢はありますか。
大谷
プロフェッショナルになるには、いろんな知識が必要だと思うんです。いろんな仕事を覚えて、何でもできる人間になりたい。それに、意見を出すのと同じくらい、分からないことを分からないと質問できることも大事だと思っています。知識をつけるという意味でも、いろんな方に聞いて、それをお客様に還元できるようになりたいですね。
安藤
最後に、この記事を読んでくださっているお客様や、古川で働くことに興味を持ってくださっている方、そして一緒に働く社員の皆さんへ、これからの決意を込めたメッセージをお願いします。
大谷
今はまだ新しい部署に来たばかりで、いろんな方にお世話になりながら、1人前の営業になれるように頑張りたいと思っています。その先で、いろんな方と意見を出し合いながら、会社に貢献できるものを生み出せるようになれたらと思います。
あとがき
大谷さんの話を聞いていて印象に残ったのは、「苦労」という言葉に対する感覚そのものでした。1日200件の電話をかけ続けたテレアポ時代の経験があるからこそ、今の彼にとって、多くの人が身構えるような場面が、むしろチャンスに見えている。それは、厳しい環境を経験した人だけが持てる、しなやかな強さだと思います。
そしてもう一つ心に残ったのは、「0を1にする」営業から、既にあるものと向き合う仕事へと環境を変えた今、大谷さんが戸惑いを隠さずに「まだ得意な分野ではないと思う」と正直に語ってくれたことです。この記事を読んでいるかもしれない同僚から「元気がないのでは」と心配されているという話も、包み隠さず話してくれました。それは弱さではなく、新しいことに本気で向き合っている証拠なのだと思います。
意見を出すこと、そしてそれを本当の議論やチームの成果に育てていくことは、また別の難しさがあります。1人がすべてを背負うのではなく、周りを巻き込みながら任せていく仕組みをどう作るか。それは大谷さん個人の課題であると同時に、これからの古川全体にとってのテーマでもあるのかもしれません。
「困った時に頼ってもらえる人になりたい」この言葉は、お客様との間に確かな信頼関係を積み重ねてきた人でなければ、口にできない目標だと思います。古川が大切にしているスピリット「礼儀正しく誠実であろう」「お客様目線に立って考えよう」、そして「わが街のパワーに」というスローガンを、大谷さんは飾らない自分の言葉でそのまま体現しようとしている。入社4年目、新しい部署に来てまだ数ヶ月というタイミングでこの目標を語れることは、素直に称賛したいと思います。焦らず、1つずつ知識と経験を積み重ねていく先に、彼の言う"頼られる人"の姿があるはずです。
安藤 良平