MEETING ROOM vol.4|箱根営業所長 有墨 大地|まずは「質より量」で地域に貢献する強いチームを創る
F MEETING ROOM第4回は、株式会社古川 LPG事業部 箱根営業所 所長の有墨大地さんを迎えました。
本社での営業経験を経て箱根営業所へ異動し、若くして所長を任された有墨さん。地域に根ざした営業所を率いる立場として、仕事への向き合い方、チームづくり、そして「お客さん第一」という変わらない信念について、安藤良平さんがじっくり話を聞きました。
はじめに
箱根営業所の有墨所長とは、実は10年ほど前、彼が本社でLPG事業部の営業をしていた頃に、当時アスリート社員だった私が同行させてもらった間柄です。まさか、お互いそれぞれの立場で、こうして真剣に対談する機会がくるとは、当時の私は想像もしていませんでした。
所長就任2年目を迎えた有墨さんの言葉からは、「自分はこの地域と古川のために何ができるか」という責任感と、アスリートである私とも共通する「勝つためのストイックなマインド」が、自然と伝わってきました。
特に印象的だったのは、「質を求めるには、まず人一倍多くの量を経験する必要がある」という揺るぎない信念。若くしてリーダーシップを発揮する彼の、熱量と人間味に満ちた言葉の数々を、ぜひ感じてください。
登場人物プロフィール
GUEST
有墨 大地(ありすみ だいち)
株式会社古川 LPG事業部 箱根営業所 所長
2014年入社。入社11年目。本社LPG事業部での営業を経て箱根営業所へ配属され、2022年より同営業所所長に就任。趣味は野球、筋力トレーニング、お酒。仕事では「お客さん第一」を信念に、地域社会への貢献を大切にしている。
INTERVIEWER
安藤 良平(あんどう りょうへい)
ブランドアンバサダー / プロフットサル選手
現役プロフットサル選手。Fリーグの名門・名古屋オーシャンズで数々のタイトル獲得に貢献し、日本代表としても活躍。今季、古巣・湘南ベルマーレに復帰。トップアスリートとして勝負の世界で得た知見を、ビジネスにおける“勝ちの探求”へと繋げ、企業のブランド価値向上に貢献する。
第1章:「熱中すること」がキャリアを拓く
所長・有墨大地を形作ったもの
安藤
まずは自己紹介をお願いします。そして、この10年で一番大きな変化は何でしょうか?
有墨
LPG事業部 箱根営業所 所長をしております。有墨大地です。よろしくお願いいたします。10年前と比べると、やはり結婚して子どもが2人いるという、自分の生活環境が大きく変わったことですね。仕事面では、本社の営業から4年前に箱根営業所に異動になり、お客様の層など業務内容にも変化がありました。
安藤
私生活の変化は大きいですね。ちなみに、お仕事以外で「思わず熱中してしまうこと」はありますか?
有墨
小さい頃からずっと野球をやってるので、今も秋の大会とかには参加しています。あと、その延長で、実は今年の5月頃からダイエットを始めまして(笑)。最初は食事制限だけだったんですが、今は筋トレも週一でやっています。
安藤
すごいですね。今でも現役で野球をやっていて、しかもストイックに。コンディション管理は大切ですよね。
有墨
そうですね。あとはやっぱりお酒を飲むのが、一番のストレス発散になっています。今ダイエット中なんで、仕事のある日は飲まないようにして、休みの日にだけっていう感じですね。
安藤
ちなみに、10年前と比べて、古川の社員の方々の雰囲気で「ここは変わったな」と感じる部分はありますか?
有墨
よくも悪くも、すごい「会社員になったな」という感じはしますね。入社当時は、もっとこうガツガツしていたというか。今は残業をなるべく減らそうという流れもあって、なんだろう、スマートになったかなという感じはします。
安藤
箱根営業所は景色が素晴らしいかと思いますが、仕事の合間にホッと一息つけるお気に入りの場所はありますか?
有墨
一番は、営業所のすぐ目の前にある土手の桜ですね。毎年、夜桜を家族連れて見に行くのが好きなんです。あとは、お客様の温泉エリアの近くで、天気がいい日に富士山が真横に見えるところがあって、そこはすごい景色がいいなと思います。
第2章:若きリーダーが背負う“勝負の重圧”
プレッシャーを成長に変える瞬間
安藤
若くして所長という大役に抜擢された時、フットサルでいう「キャプテンを任される」ようなものですが、期待とプレッシャー、どちらが大きかったですか?
有墨
「早いだろう」というのが一番でしたね。まさか箱根に来て2年で所長になるなんて思っていなくて。「何年かは下積みさせてもらいたかったな」という気持ちです。ただ、ネガティブになっても意味がない。会社が「こいつは無理だろう」と思ったら言われてないはずで。「できると思われてるから言われているんだろう」と思って、やるしかないという気持ちになりました。
安藤
素晴らしい覚悟ですね。所長という立場は、すべての責任を背負い込む重圧があると思います。その重圧をどのように乗り越えていますか?
有墨
まだそこまで悩むぐらいの重圧は感じていないんですけど…。もしそうなった時は、お酒を飲んで気持ちをリセットすると思います。あとは、ミスや失敗で落ち込む時はすっごい落ち込みますけど、ずっと落ち込んでいるのは意味ないんで、すぐに気持ちを切り替えてリセットするようにしています。
安藤
なるほど、ご自身なりのリセット術を確立されているんですね。失敗を引きずらずにすぐ気持ちを切り替える。そのメンタルコントロールの上手さには、アスリートとしても非常に共感します。
有墨
そうですね。実は最近気づいたんですけど、痩せている時の方がメンタルがいいかもしれないです(笑)。あと、リーダーの仕事は、すべてに責任を負い込むことだと思っています。「そうでなければリーダーではない」という覚悟は持っています。
第3章:勝利への執念と、あえて“見守る”覚悟
チームを強くするリーダーシップ
安藤
所長として、チームの勝利、つまり目標達成のために、あえて厳しい言葉や決断を下すことはありますか?
有墨
厳しい言葉は必要だと思った時には使います。年上の方もいるチームですが、そこは関係ありません。チームの目標達成のために必要だと思うことは、逆に何でもします。
安藤
私もベテランとして、あえて言わない時もあるのですが、部下を信じてあえて言わないという判断はされますか?
有墨
あえて言わないのは結構あると思います。多分こうなるだろうなと分かっていても、そのままやってもらって、そこにどう対処するかというのを自分で見つけてもらった方がいいというのもありますし。迷ったら言うようにしていますが、なるべく自力でやってもらうということも大切にしています。
安藤
アスリートは、常に結果を求められます。チームや個人の「コンディションの波」をどのように見て、調子が上がらない時に立て直していますか?
有墨
個人のモチベーションに関しては、なるべくよく見るようにして、気づいたことは口に出すようにしています。環境的なところ、例えば営業の目標がいかない時は、現状の分析を行います。今やっていることが何でダメなのかを突き止めて、「ここをちょっと変えなきゃダメだよね」というところを考え、新しいことをやってみる。基本的なことですが、これを徹底しています。
第4章:プロの信念は「お客さん第一」
その哲学はどこで生まれたか?
安藤
営業の世界も「結果がすべて」と言われますが、有墨さんが仕事をする上で、これだけは譲れないという「哲学」や「信念」はありますか?
有墨
入社当時からずっと貫いているのは、「お客さん第一」というところです。ここだけは絶対ブレずにこれからも続けていきたい。まだ使える給湯器を、調子が悪いというだけで新しいものに交換するのは正直じゃないですよね。お客さんにとって一番メリットのあるように動く。それを入った時からブレずにやれているかなと思います。
安藤
その信念はどこから来たのでしょうか?
有墨
そもそも地元で働きたいという気持ちが強かったので、自分が育ったところの人たちの役に立てればいいな、というのが根底にあるのかもしれません。あとは、先輩社員の方たちの影響も大きいですね。リフォーム事業を始めたばかりの頃、先輩たちが皆、お客様のためにと一生懸命やってた姿がかっこよかったんです。
安藤
チームの勝利に最も重要なのは「信頼」だと私は思いますが、有墨さんが考える「強いチーム」とは、どんなチームですか?
有墨
チームワークがいいチーム。ただ、単に仲が良いだけではなく、「いや、そこは違うでしょ」と言い合える、高め合えるチームになりたいと思っています。そのために信頼関係を築く上で、昔から意識しているのは、「自分が一番頑張っていること」と、「他の人が嫌がることを率先してやること」です。
第5章:「質より量」が未来を創る
若手社員に継承したい“成長の熱量”
安藤
最後に、有墨さんが目指す「古川の未来」と、若くしてリーダーを目指す社員へのメッセージをお願いします。
有墨
古川はLPガスの供給だけでなく、リフォームや住宅設備、太陽光、アクアクララなど、生活にかかること全てでお客さんの役に立てる会社です。特に箱根は今、レジャー施設の開発も盛んなので、この地域から会社を盛り上げていきたいと思っています。キャリアについては、会社が「ここで頑張れ」と決めてくれた場で、やるべきことを全力でクリアしていくだけです。
有墨
若くしてリーダーを目指す社員の方へ。これはスポーツにも通じると思うのですが、僕は「質より量」だと思っています。ある程度のところまでは、質より量が大切です。人一倍多くのことを経験しないと、その先の高い質を求める段階にはいけない。だから、人一倍多くのことを経験するという気持ちで、いっぱい働いてほしい。
有墨
古川は覚えることが多くて大変ですが、いろんなことを覚えていけば、いろんなお客さんにいろんな提案ができるようになります。身内や友人の役に立てることもたくさんある、地域に根差した会社です。ぜひ、若い子に入ってきてほしいです。
あとがき
有墨所長との対談を終えて、私は自身がフットサルで培ってきた「勝者のマインド」と、彼の仕事に対する哲学に、多くの共通点を見つけました。
特に「質より量」という言葉。これは、技術や知識といった「質」は、試行錯誤という「量」の積み重ねからしか生まれないという、非常に本質的な考え方だと思います。若いうちに、良い経験も苦い経験も含めて、どれだけ多くの物事に全力で向き合ってきたか。それが、有墨さんのような若きリーダーを育む土台になっているのだと感じました。
そして、「お客さん第一」という信念。それは、地元で育ち、地域への愛着がある彼だからこそ、絶対にブレない核として存在しているのでしょう。
「今の古川は、社員がスマートになりすぎたかもしれない。攻めの姿勢を忘れていないか」という彼の率直な危機感は、会社全体へのエールでもあると受け取りました。彼の持つ熱量と、「自分が一番やる」という背中で語るリーダーシップが、これからの古川を次のステージへ導くエンジンになるはずです。
安藤 良平