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MEETING ROOM vol.1|代表取締役社長 古川剛士|優勝から見える統率者の本音と未来

F MEETING ROOM #1|古川剛士社長が語る、経営という勝負と未来へのバトン

古川剛士さんと安藤良平さんの対談メインビジュアル

株式会社古川で働く“人”の哲学とリアルに迫るインタビュー連載『F MEETING ROOM』。ブランドアンバサダー・安藤良平がホストを務め、仕事への情熱や価値観を紐解いていきます。

記念すべき第1回は特別編として、株式会社古川 代表取締役社長・古川剛士さんが登場。企業を率いるという“勝負”の中で、どんな葛藤があり、どんな未来を見据えているのか。その言葉の奥にある、経営者としての覚悟に迫りました。

はじめに

今回の『F MEETING ROOM』は、古川社長にお話を伺う特別な回です。僕自身、現役のフットサル選手として、勝負の現場で多くの葛藤と向き合ってきました。だからこそ、企業を率いる社長が、日々どんな想いで事業という“試合”に臨んでいるのかを聞いてみたいと思っていました。

スポーツにおける“勝ち方”と、ビジネスにおける“勝ち方”には、実は驚くほど多くの共通点があると感じています。チームをどう作るのか。ピンチをどう受け止めるのか。次の世代に何を残すのか。

「聞かれたくないけど、聞かれてよかった」。そんな言葉の裏側にある、経営者として、そして一人の人間としてのリアルを探る時間になりました。

登場人物プロフィール

古川剛士さんのプロフィール写真

GUEST

古川 剛士(ふるかわ つよし)

株式会社古川 代表取締役社長

1973年7月生まれ。大学卒業後、銀行員として多くの企業の経営に触れる。その後、株式会社古川に入社し、代表取締役に就任。ガス事業を基盤としながら、アクアクララ湘南、太陽光発電やリフォーム、電力事業など、時代のニーズに合わせた多角的な事業展開を推進。地域社会の暮らしを豊かにすることを使命に、挑戦を続けている。

安藤良平さんのプロフィール写真

INTERVIEWER

安藤 良平(あんどう りょうへい)

ブランドアンバサダー / プロフットサル選手

現役プロフットサル選手。Fリーグの名門・名古屋オーシャンズで数々のタイトル獲得に貢献し、日本代表としても活躍。今季、古巣・湘南ベルマーレに復帰。トップアスリートとして勝負の世界で得た知見を、ビジネスにおける“勝ちの探求”へと繋げ、企業のブランド価値向上に貢献する。


第1章:ウォーミングアップで見えた「経営者・古川剛士」の素顔

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画像をクリックするとYouTubeで動画をご覧いただけます。

安藤良平さん

安藤

本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、社長の日常について教えてください。試合前の“整える習慣”のようなルーティンはありますか?

古川剛士さん

古川

サウナが大好きなので、会食がない日はよく行きますね。朝は早くて、4時過ぎには起きています。5時から自転車を30〜40分漕いで、6時頃に帰宅。そこから新聞を読んだり、1人でゆっくり過ごす時間が貴重です。夜中3時頃に目が覚めて、ChatGPTやYouTubeで色々調べることもありますよ。

安藤良平さん

安藤

朝が早いですね!その生活リズムが、社長のエネルギーの源になっているのかもしれませんね。では、株式会社古川というチームを、スポーツチームに例えるならどんなスタイルでしょうか?

古川剛士さん

古川

難しい質問だな(笑)。そうですね、個性的なメンバーが揃っていて、攻めも守りもできる。J2の地方チームみたいな感じかな。決して派手ではないけれど、それぞれの個性が光るチームだと思います。

安藤良平さん

安藤

面白いですね。「個性的な選手たちが集まっている」と。そんなチームを率いる社長の“勝負勘”は、どこで培われたのでしょうか?

古川剛士さん

古川

やはり銀行員時代の経験が大きいですね。様々な企業の経営者と間近で接し、融資やM&Aの現場で彼らの判断を見てきました。成功も失敗も含めて、多くのケーススタディを学ばせてもらったと感じています。

また、大学時代のゼミ仲間など、各方面で活躍している友人たちと今でも交流があり、彼らとの会話から刺激を受けることも多い。そういった経験の蓄積が、今の自分の血となり肉となっているんだと思います。


第2章:「優勝とは、僕が社長を退任すること」──勝負師が語る哲学

第2章のインタビュー動画を見る

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安藤良平さん

安藤

ここから本編です。さらに深く切り込んでいきたいと思います。社長にとって、ずばり“優勝”とは何を意味しますか?

古川剛士さん

古川

うーん、難しいな……。もちろん、毎年きちんと利益を出し、社員に給料を払い、納税するということは経営者としての義務であり、最低限の目標です。

でも、もっと大きな視点で言うと……僕が立ち上げた新規事業が軌道に乗り、僕の手を離れても組織として自走できるようになった時、それは一つの達成感がありますね。そして、究極の“優勝”を言うならば、僕がこの会社の社長を退任することかもしれません。

安藤良平さん

安藤

退任ですか!? それはまた予想外の答えでした。

古川剛士さん

古川

もちろん、すぐに辞めたいわけじゃないですよ(笑)。でも、先代から受け継いだこの事業を、僕が責任を果たし、次の世代のリーダーに安心して任せることができたなら、それは経営者として最高の“優勝”と言えるんじゃないでしょうか。そのために、日々努力している感覚です。

安藤良平さん

安藤

なるほど……。その“勝ち方”には、何かこだわりがありますか?

古川剛士さん

古川

昔、祖母から「お天道様に顔向けできるような商売をしなさい」とよく言われました。その言葉は今も根本にありますね。どんな手を使っても勝ちたいという気持ちはありますが、当然、法律や倫理に反することはしない。自分だけが良ければいい、という考え方は絶対に違う。

お客様や地域にとって、トータルでメリットがあることを提案し続ける。それが我々のこだわりです。例えば、かつてはライバルだったオール電化の商材を、お客様が選べるように我々自身が扱い始めたこともありました。自分たちが本当に良いと思ったものを、プライドを持って提供する。その姿勢は譲れませんね。

安藤良平さん

安藤

チームとして、「全員で勝ちにいけた」と感じた瞬間はありますか?空気が“ゾーン”に入るような体験です。

古川剛士さん

古川

10年以上前ですが、詐欺まがいな営業をするガスのブローカーがこの地域にたくさん現れたことがありました。その時、当時の営業メンバーやLPG事業部の部長、さらには同業者とも連携して、一丸となってお客様を守り、そうした業者を地域から完全に追い出したんです。

まさに“共通の敵”がいたから、ものすごい一体感が生まれました。後にも先にも、あれほど「みんなで戦った」という実感を得られた経験はないかもしれません。

安藤良平さん

安藤

逆に、崩れかけた“試合”のようなピンチはありましたか?

古川剛士さん

古川

アクアクララの事業が、立ち上げ当初は本当に大変でした。計画通りに人が集まらなかったり、急に辞めてしまったり。僕自身も朝3時からアクアボトルの製造を行い、配達業務をこなし、夜まで働くという日々が続きました。

でも、それを「崩れかけた」と思ったことはないですね。新規事業とは、そういうトラブルがつきもの。それもプロセスの一部だと捉えていました。

また湘南電力の経営で、電力価格の高騰によって相当な額の赤字を出してしまった時の方が、精神的にはきつかったかもしれません。事業停止の議論もしましたが、最終的には様々な立場の人の意見を聞き、継続を決断しました。結果として、その時の経験が多様な視点を学ぶ良い機会になったと思っています。


第3章:揺らぎ、葛藤、そして覚悟。リーダーの孤独とリアル

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安藤良平さん

安藤

過去の経営判断で、「あれは間違っていたかも」と思うことはありますか?

古川剛士さん

古川

ぶっちゃけた話、そもそも銀行を辞めて、この会社に帰ってきたことがどうだったのか、と思うことはありますよ(笑)。銀行に残っていたら、今頃どうなっていただろうかと考えることもあります。ただ、それは間違いだったというより、もう一つの人生への想像ですね。

色々な判断での失敗はたくさんありますが、それらは全て次の成功への“材料”になっている。決定的に大きなダメージを受けた、という記憶はあまりないかもしれません。

安藤良平さん

安藤

リーダーとして、「逃げたかった」と感じた瞬間はありますか?

古川剛士さん

古川

それはないかな。安藤ブランドアンバサダーのように、アジア選手権の決勝で一番手でPKを蹴るような、足が震えるほどのプレッシャーがかかる舞台に立つわけではないので。僕らの仕事は、日々の積み重ね。辛くて逃げ出したいと思ったことは一度もありません。

むしろ、そういう極限の勝負を経験していることはうらやましく思いますよ。

安藤良平さん

安藤

社員との“ズレ”を感じた経験はありますか?「社長、それズレてます」と。

古川剛士さん

古川

直接言われたことはないですが(笑)、年に一度、社員が僕を評価する匿名アンケートがあるんです。そこには「声が大きすぎる」「会議中の余談が長い」といったことから、もっと本質的な意見まで、様々な声が寄せられます。

例えば、僕が良かれと思って社員と距離を近くしていることが、人によっては「贔屓だ」と見えてしまうこともある。アンケート内容や意見を見て、ハッとさせられることは多いですね。もちろん、譲れない部分もありますが、社員が不快な思いをすることは避けたい。常に謙虚に受け止めようと努力しています。

安藤良平さん

安藤

逆に、社員から言われて一番“刺さった”言葉は何でしたか?

古川剛士さん

古川

社員からではないのですが、昔、住宅事業を立ち上げるために、宅建の資格を取ろうと猛勉強していた時期がありました。朝3時に起きて毎日勉強していたら、ある日、当時中学生だった娘に「そんな仕事をして、誰がこの会社を継ぐの?」と言われたんです。

その一言に、頭を殴られたような衝撃を受けました。僕は親からこの会社を継ぎましたが、この会社は僕のものではなく、未来の経営者から一時的に預かっているものだ、と。自分の自己満足で事業を広げ、将来の世代に負の遺産を残してはいけない。そのときから、事業の“引き際”や、未来への責任というものを、より強く意識するようになりましたね。

安藤良平さん

安藤

強いリーダーシップを発揮する一方で、社員が“指示待ち”になってしまう矛盾を感じることはありますか?

古川剛士さん

古川

もちろんです。任せつつも、つい口出ししたくなることはしょっちゅうあります(笑)。でも、ぐっと堪える。失敗すると分かっていても、やらせてみることもあります。その経験から本人が何を学ぶかが重要だからです。ただし、失敗を隠したり、やらなかったことにしてごまかすのは絶対に許しません。それは人として違う。

究極的には、僕が退任してもしっかり回る組織を作ることが目標なので、次世代の育成は僕の最も重要な仕事の一つ。まだまだ足りない部分だと自覚しています。


第4章:未来へのバトン。次世代に託す「戦えるチーム」の姿

第4章のインタビュー動画を見る

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安藤良平さん

安藤

社長が掲げる、最終的な「優勝へのビジョン」を改めて教えてください。

古川剛士さん

古川

企業としては、お客様の「暮らしの価値を高める」という理念を実現し、社員が物心両面で豊かになれる組織にすることです。

そして僕個人のビジョンとしては、やはり“退任”した後に、古川という枠に捉われず、全く新しいことにチャレンジしたいという想いがあります。銀行員時代の経験や人脈、DXの知見を活かして、例えば人手不足に悩む地方の農業や、空き家問題など、もっと大きな社会課題の解決に貢献できるような仕組みを作ってみたいんです。それを実現するためにも、まずはこの株式会社古川を、安心して任せられる強いチームに育て上げなければなりません。

安藤良平さん

安藤

10年後、株式会社古川はどんな“戦えるチーム”になっていてほしいですか?

古川剛士さん

古川

先ほど雑談の中で安藤ブランドアンバサダーの話を聞いて、確信しました。「あなたの会社は何を目指しているんですか?」と問われた時に、社員全員が同じ理念とビジョンを、自分の言葉で語れる会社。それが理想ですね。

役割は違えど、全員が同じ方向を向いている。そんなチームは、めちゃくちゃ強いですよ。そうなれるよう、今のブランディングや組織改革を進めているんです。

安藤良平さん

安藤

最後に、次世代のリーダーたちへ、“優勝するために必要なこと”を贈るとしたら、どんな言葉をかけますか?

古川剛士さん

古川

一言で言うなら、「人生をかけろ」、ですかね。

リーダーは、部下やその家族の生活、人生を背負っています。その覚悟がなければ、人はついてきません。小手先のスキルやビジョンを語る前に、まずは目の前にいる社員一人ひとりと真摯に向き合い、彼らの話に耳を傾ける。死ぬ気で仕事に取り組む。その姿勢は、必ず伝わります。

リーダーが怠けている会社で、成長している会社なんて絶対にありませんから。その覚悟さえあれば、きっと道は拓ける。そう信じています。


あとがき

今回、古川社長に深くお話を伺い、その言葉の節々から、経営という“勝負”に対する覚悟と、未来への強い責任感を感じました。

特に、「優勝は退任すること」という言葉には、決して投げやりな意味ではなく、自分が去った後も永続的に発展する強い組織を創り上げることこそが、経営者の最大の使命であるという、深い愛情と哲学があるのだと思います。

スポーツの世界では、「個」の力と「組織」の力が噛み合ったときに、チームは“ゾーン”に入ると言われます。ビジネスもまた同じでしょう。社長が語られた「社員全員が同じビジョンを語れる会社」という姿は、まさに最強のチームの姿そのものです。

安藤 良平